この記事では中国を10回くらい旅したぼくが、中国人民パワーに驚いた話をするよ。続編です。
前回のはなし要約
- 社会人リーマンパッカーは旅に対して、情報武装し、計画をたてる人が多い
- しかしながら、桂林にて地球の歩き方記載情報のミスが発生。乗り継ぎバスに乗れず。(乗り継ぎ時間少ない)
- 客引きを使ってみたら、バイクで乗りそびれたバスの先回りをし、問題解決してしまった。
道路真ん中にあるバス停で待つと、見事に桂林→龍勝と書かれたバスがやってきた。無事怪しげなチケットを運転手に渡し、龍勝棚田に行きたい、と告げた。
そんなこんなで、ことなきを経て、なんとかぼくは桂林→龍勝棚田へと向かった。驚きと喜びが入り混じる中、胸は高鳴っていた。
しかし、短い日程の中進んでいく中、ぼくは次へと切り替え次の目的地のことを考えていた。その日は朝から、陽朔→桂林→龍勝棚田→三江→張家界(夜行列車) とかなり移動の多い1日だった。
自然と、すかさず桂林〜龍勝棚田の経路を調べようと、地球の歩き方に目をやっていた。
バスは桂林市を抜けて、さっそく山間部へと突入していった。
龍勝棚田行きのバスで、人民パワー発動2
人民パワー再発動のはなしの前に、簡単に龍勝棚田触れておきたい。
龍勝棚田とは?
(写真:bing wallpaperより Bing Wallpaper: October 2014)
龍勝棚田。ぎっしり。
龍勝棚田は、桂林市より北西90kmにある、棚田の立派な景勝地だ。周りには温泉もあったり。棚田近辺のエリアにはちょこっとした観光地が点在している。
ただし、交通の便はよくない。桂林市からツアーに参加せずに個人旅行で自力でいくにはローカルバスを乗り継ぐ必要がある。
現地は霧!!山あいはしゃーない。
桂林から龍勝棚田へ、個人旅行でいく場合はバス一本では行けない。まずは龍勝市へ移動し、そして僻地の棚田エリアへ。簡易図で記すと下記の様な感じだ。非常に大まかだが、Y字路となっている。
ぼくはこう考えた。
三叉路箇所から直接棚田方面へ行けたらよいのに。。無駄な移動をしないと行けないんだなぁ。
三叉路部分〜龍勝市の往復は全く無駄な往復運動なのだ。何とかならんかな、いや、どうにもならなにか。しょうがない。桂林市で、無事に思い通りに乗り継げただけでもよしとしようか。1日のスケジュールは順調に進んでいる。
バスの周りは、なんでもない山間部だが、それだけでそれ相応に迫力があった。
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三叉路にさしあたったあたりだったのだろうか、
『プープーッ ププーッ ププーッ!!』
運転手が仕切りにクラクションを対向車 に向かって鳴らし出した。決して交通量が多いわけではないが、周りに車が全く走っていないわけではなかった。対向車線にはにミニバスが止まった。
運転手がぼくに叫びかける。
『兄ちゃんあのバスに飛び乗れ!』
ぼくは慌てた。地球の歩き方を、バックにしまい、急ぎ、外へ出た。降り際運転手はぼくの方をみてニコリと笑った(キリッ)
運転手は二重のクリッっとした男前のあんちゃんだった
対向車ミニバスに乗り込むとなんとそれは、龍勝市→棚田エリアのミニバスであった。
すごい。 本当にすごい。 人民パワーは本当にすごい。 バス会社のルール(=バス停)を逸脱した人民たちの無言の連携により、もっとも効率良くお目当ての棚田まで辿り着けたのであった。
その瞬間を切り抜くならば、まるで香港映画スターのワンシーンのような出来事であった。(香港スター=運転手のあんちゃん)
ちょっとまとめ
2つの出来事から少しまとめたい。
中国では客引きとか、要らなそうなガイドの勧誘、だとか、使った方が、意外とトータルで利用価値が高いということが今回の旅でよくわかった。
何故なら彼らは雇われたからには、自分等の知りうる限りの知識や人脈を使い、効率的でかつ最良の観光を一生懸命提案してくれるからだ。
陽朔箇所の記事には書かなかったが、実は、陽朔の町でもガイドを雇ったし、(1日30元、安すぎ)そのガイドさんも、ルート案内や、観光ポイントポイントで交渉してくれたり多いに活躍してくれた。
その旅以前の中国の旅は、事前のネットでの調べや、予約、地球の歩き方の情報をもとに行っていたけど、もっと人民パワーに頼っていいんだな、ということがこの旅でよくよくわかった。 なんだか、 中国旅行におけるレベルが上がった気がした。
そんな人民パワー、旅慣れた人には、是非一度使ってみてほしい。
中国おすすめの本
著者は中国駐在員で、週末ショートトリップで中国中を旅したそうだ。客引き利用は、意外と時間の短縮にもなるし、コスパもいいよ、利用価値があるよ、と、当時、客引き利用を恐れるぼくの背中を押してくれた。
おわり。
おまけ、人民パワー3(棚田のばぁちゃん)
おまけ話で、龍勝の棚田に無事ついたあとの話を少し綴りたい。人民連携により、12:30頃着いた。入り口につくやぼくは困っていた。
龍勝棚田は入口からメインの展望台をめざすという登り一辺倒の観光地なのだが、さすがバックパックを背負っての観光はきつかった。
入場口付近、荷物預かり所はない様子。(北京駅、や広州駅、といった大規模な駅には預け場がある)
あらら、困ったな・・・
すると、入場するやいなや、籠を背負ったばぁちゃんが。
籠〜、籠やでぇ〜、荷物運んでやるよ〜。と近づいてきた。
ばーちゃん、いくら?
→25元だよ。
これまた安いんだこれが、だから中国好きやねん、と。早速預けることにした。 中国は悩みの種が次々とあっさり解決されていく。ばぁちゃんは、とても癒し系で、とりあえずご飯食べなさいと勧めてくれた。
しばし、昼食をとる。
ばぁちゃんと一緒に登る。
それにしても、ばーちゃんすっごい脚力だなー。その重い荷物背負っての登り。流石、山の民は違うな~。
そのたくましさは、NHKで出てくる頭で荷物運ぶ、山岳民族を彷彿とさせた。
しかし
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気がつけば、ばぁちゃんは、めっちゃめちゃつらそうであった!
ばぁちゃんは、
『今夜の宿はどこなんだい?はぁはぁ。』
『予約してないのかい?はぁはぁ。』
としきりに聞いてきた。
なんと、ばぁちゃんにはあんまりパワーはなかった!
ぼくは、ばぁちゃんに、
『いやいや、今日はこれから三江(龍勝から地図上、左に60キロ)にいくんだよ。そんでそこから、夜行列車で張家界にいくんだよ。だからここには泊まらないんだ。』となんども説明した。
どうやら、宿まであなたの荷物運んでやるよ、というサービスのようだった。従って25元も登りの分だけ。 とまぁこんなやりとりをしながら、登り続けた。途中ばあちゃんは息を切らせ、坂道の途中にあった宿の人に交渉して、荷物を置かしてもらってた。 ここでもやはり、素晴らしき人民連携であった。
人民の連携やら、ルールをやぶった、時に効率的な仕事っぷりには思わずあっぱれであったとな。
ちゃんちゃん。
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