先日ぼくの中国滞在回数や、その魅力について触れた。
今回も中国ネタを書いてみたい。その良さうんぬんではなく、その国民性・パワーに驚いた、という話だ。
サラリーマンの海外旅行の傾向(旅の計画性)
さて、標記の人民パワーを語る前に、ぼくを含めその同類、リーマンパッカーたる友人たちの、旅する際のある傾向を述べたいと思う。
その傾向とは、社会人経験を通して得た、情報を得る力や計画を立てる力を駆使して、わりと計画を立てた上で旅にのぞむ、という傾向だ。平たい言葉で置き換えれば、わりとみな、首尾よくきちきちと旅をする、といってよいと思う。
その計画立案にいたる作業たるやは、こんな具合だ。
まずは
(1)ざっくりと、ガイド本でその国の訪れたい光景や候補地をピックアップする。
そして
(2)記載された公共交通機関情報を調べつつ、を効率よくつないでいく。
※ちなみに、だいたい皆ガイド本といえば、その情報量の多さから、地球の歩き方を利用している。最近は和訳されたロンリープラネット派も少数だが見かける。
(3)ガイド本で情報のとれない現地情報に関しては、個人ブログなどを読み漁りながら、情報を補強していく。例えば、この都市〜この都市への長距離列車は何日前であれば現地で予約できるのか?といった具合に、ガイド本にない情報を補強していく。
そして、
(4)時程に書きだし、旅の成立性を検証していく
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このように、事前に理論武装ならぬ、情報武装していくのである。地球の歩き方で得た情報や自分の組み立てたスケジュールに身を包みながら、極端な表現でいえば、安心していたいのである。また、短く限られた時間の中、可能な限り効率よく旅をしたいのである。
まるで、仕事か、と言いたくなるような行動だが、社会で働く上で身につけたスキル・癖なのだからこれはこれでよいと思う。ぼくも実際そのようにして短い期間で効率よく旅を回れればよいと考えているし、実際に計画も立てる。
それに候補地探し〜計画を立てるまでの作業は、正直とても楽しい。脳内物質がドパドパでて、すでに旅モードに入っているのを感じる。
小学校の頃よく言った、家に帰るまでが運動会、ではないが、旅は航空券探しからが旅、と言ったように、もうその趣味を楽しむ時間は候補地探しから始まっているような気がする。
また、自分の学生の頃〜社会人なりたて、を思い返してみれば、スケジューリング能力は顕著にあがっていると思う。
スキルゆえに陥るミス
逆に陥りがちなミスは、情報武装がゆえに、ガイド本を過信し過ぎるというところだ。載っている情報が現地にいざ行ってみると違っている、という事態は往々にしてある。
・このバスは、このバスターミナルに着くと書いてあったのに!?
・この地図、全然違うじゃん!
といった具合に。旅のバイブル的存在、『地球の歩き方』でもまま起こる。
※ちなみに、そんなこと細かいリーマンパッカー界隈では、こんな地球の
歩き方の情報ミスを揶揄して、地球の迷い方、と呼んだりしている。
かくいうぼくにも、上述の陥りがちなミスは訪れた。
中国桂林での出来事だ。いつものごとく実体験を語っていきたい。
中国桂林で
話を始める前に旅の概要を説明しなければいけない。
訪れたのは夏、行き先は桂林・張家界だ。中国では定石コースの1つだ。
簡単にぼくが辿った経路を。
(1)日本→広州
(2)広州→陽朔 夜行バスで ・・・水墨画の世界
(3)陽朔→桂林 バスで ・・・ただの経由地
(4)桂林→龍勝 バスで ・・・龍勝棚田
(5)龍勝→//→ 割愛
陽朔地帯の光景。自転車を借りてサイクリングした。
ちなみに広州→陽朔の夜行バスで、明け方目覚めバスの外をみてると、このような岩山があちこちにあり、ここはスーパーマリオワールドの世界か!と思った。
背景の山ににている。
陽朔の川下りは、王様椅子のようなものがついた竹のイカダ。
漕いでくれて、たしか150元か200元だった。(2013年)静かでリラックス出来る。
メジャーな川下りは、桂林市→陽朔をエンジン付きボートでくだる、りこう下り、だが、ダイナミックな反面、ボートのエンジン音でげんなり、という意見も多く、賛否両論。ぼくは自然が好きなので、田舎な陽朔をチョイス。
イカダからの光景。途中で水上レストランもあったりする。
はじめての人民パワー
陽朔で水墨画のようなカルスト地形を堪能したぼくは、次の目的地龍勝へと向かっていた。陽朔→桂林のバスの中で早速地球の歩き方を取り出す。
《ふむふむ、桂林には大きなバスターミナルがあって、このままおりれば、桂林〜龍勝方面行きへのバスへと乗り換えられるはずだな。その接続時間も悪くない。よし。》
しかしその時は訪れた。
桂林についてみると、乗り場で受けた説明と違うバスターミナルに到着した。
《何故だっ!これでは龍勝行きのバスに間に合わない!》
龍勝へのバスは1日のうち、多くはなかった。
確か、1日3本とか、そんな具合だった。
《タクシーでも捕まえて、バスターミナルを移動するか、どうするか...でももう接続の良いバスへは間に合わなそうだ...》
げんなりした気分の中、バスを降りた瞬間夏のもわっとした熱気とともに、客引きたちが近づいてくる。
《ヨシ!》 ぼくは決心した。
通常は情報武装が故に、ビビッて客引きたちには一切目もくれないのだが、客引きに賭けてみよう、と決心したのだ。
わけもわからず、適当に客引きのおばちゃんに話しかけた。どこに行くの、と聞かれ
龍勝棚田と答えると、コッチや! バスターミナルの外へ。
路上で胡散臭いおとこたちが、怪しい台紙を整理している。その台紙に60元!と殴り書きされ、言われるままに60元を支払いバイタクにのる。
ターミナル間の移動かな・・・?
と思いきや、別ターミナルへは連れて行かれず、なんと道路途中のバス停で降ろされてしまった。。。
こ、ここは・・?
すると、数分後みごとに 桂林→龍勝 と書かれたバスがやってきた。無事に狙ったバスにのれてしまったのだ。
《すごい、、、》
あっというまの出来事であった。そういえば、おとこたちはなにやら携帯でやりとりをしていた。ひょっとしてバスの運転手と連携していたのだろうか??
しかも、改めて地球の歩き方を見直すと桂林→龍勝はバス代は80元と書いてあった。
対してぼくが支払った料金は60元。
《何故だ!何故人を介しているのに、正規料金よりも価格が下がるのだ??》
全くもって不可解きわまりない構図だが、人民パワーの凄さを感じた瞬間であった。
少々長文になりすぎてしまったので、続編につづけることにしたいと思う。
つづく
続編はコチラ↓↓
中国旅行の魅力、中国は人民パワーがすごいってばよ! (続編)
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